ウミウシとは後鰓類中で、貝殻が縮小、体内に埋没、消失などした種の総称。ウミウシという呼び名は、生物学的な分類群と一対一で対応したものではない。使う人の風土や習慣、知識的背景によって異なったカテゴリーを示している言葉である。また、後鰓目の分類自体がいまだ流動的で、これらの理由により、ウミウシを分類学的に簡潔に説明するのは難しく、しばしば、用法の不一致による混乱を生じ、地域によってはアメフラシもウミウシと呼ぶ
ウミウシの由来は裸鰓類のドーリス類が、ウシの角の様な一対の触角を頭部にもつことからウミウシという呼称がついたとされる。また、小笠原諸島では、触角の形状をネコの耳に見立てて、ウミネコと呼ぶ。体の後背面には花のような形をした2次鰓があるが、このお花の中心に肛門がある。
なお、「海牛」と漢字で書かれた場合は「かいぎゅう」と読み、ジュゴンやマナティーなど海牛目の海棲哺乳類を指す。
食性は、肉食から草食まで幅広い。有毒な付着生物を食べることで、体内に毒を蓄積している種も多く、多くは食用には適さない。派手な色合いをしているものは、そのような点で警戒色ではないかと考えられている。一方で、派手な色は、熱帯のサンゴ礁などでは、隠蔽色としてはたらくとも言われる。コノハウミウシやヒカリウミウシは点滅する蛍光を放つ生物発光の能力があったり、光合成をするものまでいる。
有名なウミウシは磯観察においても人気があったが、 近年一部のダイバーの間で、ウミウシを観察することが流行し、種々の図鑑などが発刊されている。それに伴い、いままであまり顧みられることがなかった種類のウミウシが脚光を浴びることとなった。
海の宝石と呼ばれ、ダイバーにとっては、体色が鮮やかであることや、形が珍奇であること、また移動速度が非常に遅く、魚のように人から逃げたりせず、じっくり観察や写真撮影を行うことができることが、ブームの原因になったと思われる。他方、潜水して観察する人が増えたために、潮間帯では発見されない種が発見されることも多くなった面もあるであろう。
また、ポケットモンスターのキャラクターであるピカチュウに似たウミウシ(ウデフリツノザヤウミウシ)がおり、ポケットモンスターのブームも、ウミウシの一般への周知を広める一因となった。
上述のように通常食用には適さないが、食べてみたという海洋生物学者がいる。昭和天皇である。「研究のためだからね」といって甘辛く煮付けて食べたという。「煮るとこんなに小さくなる」と指で輪を作って笑っていたという。肝心の味のほうだが、当時の侍従長入江相政によると「味が無いしこりこりして噛み切れない。それを三度もお召し上がりになったのだから…」と回想している。
ウミウシには変な名前が多く、ミカドウミウシは別名「ヌードダンサー」と呼ばれる。 「インターネットウミウシ」「カメセンニンウミウシ」「スケスケフリルウミウシ」「フルーツポンチウミウシ」などが存在する。
本作品は大学院時代の作品で、一つの作品を作った後、ゴムで型をとり複製を作る精密鋳造と言う技術が使われており。この技術により、同じ形で違う金属の物を複数作ることが可能。それに各種色金を象嵌し、カラーと模様のバリエーションを表現した。